石川県いけ花文化協会

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第43回北國花展「伝統と現代」

【開催日時】
前期:平成30年1月13日(土)~1月16日(火)
後期:平成30年1月18日(木)~1月21日(日)

【展示場】
めいてつ・エムザ 催事場

北國芸能賞受賞者大作 4点

明日への思いる
清水 千翠(池坊・金沢市)
 段ボールの断面で日々の流れ、人の思いを表し、穴の空いた面のラインを生かして構成しました。藤づる、ロウバイ、ユリに加え、古典に使う棒若松をあえて造形に入れました。米寿を迎え、恩師の教えを胸に、挑戦する気持ちをいつまでも持ち続けたいです。
―曙光(しょこう)―
西 淳甫(嵯峨御流・野々市市)
 夜明けに東の空にさす「曙光」には、暗闇に見え始めた明るい兆しという意味があります。イメージは竹林。切り出したまっすぐな竹を十数本並べ、曲がった竹を1本入れて直線を際立たせました。柳で静けさを出し、白ツバキと共に明日への思いを込めました。
時、きざむ
蓮覚寺 光敬(草月流・金沢市)
 樹齢100年を超える自宅のドウダンツツジの古木を生かしました。海松、アロエ、ユーカリも時の流れ、自然の美しさを感じさせます。熱で加工した銅板はアクセントです。青い背景に照明も工夫し、新しい時代へと羽ばたいていくイメージを託しました。
古流生花
市村 理優(古流華之枝会・野々市市)
 古流の生花で「逆勝手(ぎゃくがって)3株本手7枚」から、一番背の高い「本勝手9株受け流し23枚」まで、株を増やしながら、五つの管それぞれに違う形で万年青(おもと)を生けました。赤い実を持つ万年青は子孫繁栄の象徴です。北國花展の発展も願い、めでたく仕上げました。

特別大作5点

立花
浦 智子(池坊・能登町)
 立花の様式を大成した池坊専好(二代)は、花材をあるがままの姿で器に表現しました。それにならい、白梅を中心に据えて躍動する枝ぶりをそのまま生かし、松、伊吹、水仙、椿などと生けました。花開く梅に、春の兆しを感じていただければと思います。
かがやき
坂上 春草香(小原流・金沢市)
 これまでも北國花展では、光の形を追求してきました。初めて挑戦させていただく特別大作では、松林に降り注ぐキラキラとした雨をビーンズで表現しました。海岸をイメージし、松林や群生する水仙を、近景を高く、遠景を低く生け、奥行きを出しました。
生花
山田 理陽(古流華友会・中能登町)
 庭にある大きなイトヒバの周りに生えた若芽を畑に移植し、15年ほど大切に育ててきました。葉先が糸のように垂れ下がる面白みを生かすように葉をすかし、根元の御影石や赤戸室にはコケを置いて、自然界の美しさを表しました。凜とした様式美を味わってください。
寿ぎの春
田村 玲甫(嵯峨御流・野々市市)
 昔から自宅の庭にあった古木の根に日の目を見させてあげるべく、オブジェとしてどっしり配置しました。古木から伸びゆくように不老長寿の象徴である松、百花の先駆けとなる梅を生け、「力強く根を張りよりよい世の中となるように」と願いを込めています。
風趣
中野 苑順(草月流・内灘町)
 「持続」という花言葉を持つアルストロメリアを中心にクロマツとトガを生けた花器の上に5色のピアノ線を配置し、「音が奏でる風」を表しました。ピアノ線の色合いは五輪を意識しており、「世界平和を運ぶ風」となってほしいと祈りを込めています。

(順不同)

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